- はじめに
- 1.まず知っておきたい「創業費用の平均額」
- 2.平均額を見るときは「中央値」も重要
- 3.創業費用には「設備資金」と「運転資金」がある
- 4.各費用の「平均額」はどのくらい?
- 5.創業費用全体の平均
- 6.自己資金はどのくらい必要?
- 7.法人設立にかかる費用
- 8.事務所・店舗を借りる費用
- 9.内装工事費
- 10.設備・機械・備品の費用
- 11.パソコン・IT機器の費用
- 12.仕入れ費用
- 13.広告宣伝費
- 14.ホームページ制作費
- 15.会計ソフト・業務システムの費用
- 16.税理士など専門家への費用
- 17.保険料
- 18.従業員を雇う場合の人件費
- 19.採用費
- 20.車両にかかる費用
- 21.許認可・資格にかかる費用
- 22.創業後の固定費
- 23.「創業費用」と「運転資金」を一緒に考える
- 24.業種によって創業費用は大きく変わる
- 25.創業時に「平均額」だけを信じてはいけない理由
- 26.創業前に作っておきたい「費用一覧表」
- 27.創業費用を抑える方法
- 28.創業資金が不足する場合はどうする?
- 29.創業時に特に注意したい「資金ショート」
- 30.創業費用についてよくある質問
- 31.まとめ
はじめに
「自分で事業を始めたい」
そう考えたとき、多くの方が気になるのが、
「創業するには一体いくら必要なの?」
という問題ではないでしょうか。
創業というと、
- 会社を設立する費用
- 店舗や事務所を借りる費用
- パソコンなどの設備費
- 商品の仕入れ費用
- 広告宣伝費
など、さまざまな支出が発生します。
さらに注意したいのが、
「創業時に一度だけ発生する費用」
だけではなく、
「創業後も毎月発生する費用」があることです。
例えば、事務所を借りて従業員を雇う場合、開業時にまとまったお金が必要になるだけではありません。
開業後も、
- 家賃
- 人件費
- 仕入れ
- 通信費
- システム利用料
- 広告費
- 保険料
などを支払い続ける必要があります。
そこでこの記事では、これから創業する方に向けて、
- 創業費用の全国平均
- 個人事業主と法人の違い
- 各費用の平均額・目安
- 店舗型ビジネスの費用
- ネットビジネスの費用
- 従業員を雇う場合の費用
- 創業後に発生する費用
- 見落としやすい費用
- 資金不足を防ぐ方法
について、できるだけ具体的に解説します。
1.まず知っておきたい「創業費用の平均額」
最初に、創業費用全体の平均を確認してみましょう。
日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」によると、開業費用は、
平均975万円でした。
一方、中央値は、600万円です。
この数字を見ると、
「創業するには1,000万円近く必要なの?」と思うかもしれません。
しかし、必ずしもそうではありません。
同調査では、開業費用が、
- 250万円未満
- 250万円~500万円未満
- 500万円~1,000万円未満
- 1,000万円~2,000万円未満
- 2,000万円以上
など、かなり幅広く分布しています。
つまり、
「創業には平均975万円必要」という意味ではなく、事業内容によって必要な金額が大きく異なる
と考えることが重要です。
2.平均額を見るときは「中央値」も重要
創業費用を考えるとき、平均値だけを見るのはおすすめできません。
例えば、
100万円、200万円、300万円、400万円、5,000万円
という5人の創業費用があった場合、平均は1,200万円になります。
しかし、実際には4人が400万円以下で創業しています。
このように、一部の高額な開業があると平均値は大きくなります。
そのため、創業費用を検討するときは、
平均975万円だけではなく、
中央値600万円も参考にしましょう。
3.創業費用には「設備資金」と「運転資金」がある
創業費用を考えるうえで非常に重要なのが、
設備資金 と 運転資金を分けることです。
設備資金
例えば、
- 店舗
- 内装工事
- 機械
- パソコン
- 車両
- 什器
- 厨房設備
など、事業を開始するために必要な設備への支出です。
運転資金
例えば、
- 商品仕入れ
- 家賃
- 人件費
- 水道光熱費
- 通信費
- 広告費
- 消耗品費
など、事業を運営するためのお金です。
日本政策金融公庫も創業計画を作成する際、設備資金と運転資金を分けて計画するよう案内しています。
4.各費用の「平均額」はどのくらい?
ここで注意したいのが、
すべての費用について全国一律の平均額が存在するわけではないということです。
例えば、
「パソコン代の全国平均」
「店舗の敷金の全国平均」
「ホームページ制作費の全国平均」
などは、業種や地域、規模によって差が大きくなります。
そこで、このブログでは、
A:公的な調査で確認できる平均額
と
B:公的機関などが示す実際の創業事例・一般的な目安
を分けて紹介します。
これにより、「平均額」と「予算を組むときの目安」を混同しないようにします。
5.創業費用全体の平均
まず最も信頼できる数字として、日本政策金融公庫の調査を確認します。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 開業費用の平均 | 約975万円 |
| 開業費用の中央値 | 約600万円 |
※2025年度「新規開業実態調査」。
ただし、この調査は日本政策金融公庫が融資した企業を対象とした調査であり、日本国内のすべての創業者を対象にした国勢調査のようなものではありません。
そのため、「日本で創業する人は必ず975万円必要」という意味ではありません。
6.自己資金はどのくらい必要?
創業費用と合わせて考えたいのが自己資金です。
日本政策金融公庫の創業計画Q&Aでは、創業資金調達総額に占める自己資金の割合は**24%**とされています。
同資料では、平均の資金調達額として、
- 自己資金:約282万円
- 金融機関等:約803万円
- 親族:約46万円
- その他:約45万円
- 合計:約1,177万円
というデータも紹介されています。
ただし、これは「創業するなら必ず自己資金282万円が必要」という意味ではありません。
事業内容や融資条件などによって必要な資金は変わります。
7.法人設立にかかる費用
法人を設立する場合には、事業そのものにかかる費用とは別に、
法人を設立するための費用が発生します。
主なものは、
- 登録免許税
- 定款関連費用
- 法人印鑑
- 印鑑証明書
- 登記事項証明書
- 専門家への報酬
などです。
費用の目安
法人設立費用は、株式会社か合同会社か、また自分で手続きするか専門家へ依頼するかによって大きく変わります。
そのため、全国平均として一つの金額を示すより、
「法人設立費用」と「事業を始めるための費用」を別々に計算することをおすすめします。
例えば、
法人設立に必要な費用が30万円だったとしても、
店舗や設備に500万円必要なら、創業に必要な資金は30万円ではなく、
30万円+500万円+運転資金と考える必要があります。
8.事務所・店舗を借りる費用
店舗や事務所を借りる場合は、次の費用が発生することがあります。
- 敷金
- 保証金
- 礼金
- 仲介手数料
- 前家賃
- 保証会社利用料
- 火災保険料
特に都市部では物件取得費が大きくなる可能性があります。
例えば日本政策金融公庫の不動産業に関する創業支援情報では、小規模なオフィスについて、敷金・礼金・仲介手数料、内装、什器、IT環境などを合わせて150万~300万円程度が目安として紹介されています。
ただし、これは不動産業の創業事例における目安であり、すべての業種に当てはまる平均額ではありません。
9.内装工事費
店舗型ビジネスでは、内装工事費が大きな負担になることがあります。
例えば、
- 飲食店
- 美容室
- ネイルサロン
- 小売店
- サロン
- 医療・介護関連
などです。
日本政策金融公庫の創業支援情報では、ネイルサロンについて、内装工事費が100万~300万円程度になることもあると紹介されています。
もちろん、居抜き物件を利用するのか、ゼロから作るのかによって大きく変わります。
10.設備・機械・備品の費用
事業によって設備費は大きく異なります。
事務系ビジネス
- パソコン
- モニター
- プリンター
- デスク
- 椅子
など。
飲食店
- 冷蔵庫
- 冷凍庫
- 厨房設備
- 調理器具
- 食器
- POSレジ
など。
製造業
- 製造機械
- 工具
- 作業台
- 測定機器
など。
そのため、設備費については全国平均よりも、
「自分の事業を開始するために最低限必要な設備はいくらなのか」
を積み上げて計算する方が現実的です。
11.パソコン・IT機器の費用
パソコンを使う事業なら、IT機器も創業費用に含めます。
例えば、
| 項目 | 予算の目安 |
|---|---|
| パソコン | 10万~30万円程度 |
| モニター | 2万~10万円程度 |
| プリンター | 1万~10万円程度 |
| Wi-Fi・ネットワーク機器 | 数千円~数万円程度 |
| 周辺機器 | 数万円程度 |
※全国平均ではなく、創業時の予算を作る際の一般的な目安です。
高性能なパソコンが必要な動画制作・設計・AI・開発などでは、さらに高額になる場合があります。
12.仕入れ費用
商品を販売する事業では、仕入れ資金が必要です。
例えば、1個5,000円の商品を100個仕入れる場合、
5,000円×100個=50万円 です。
さらに、商品が売れるまでの期間を考える必要があります。
100万円分の商品を仕入れても、すぐに100万円売れるとは限りません。
そのため、
仕入れ資金+売れるまでの運転資金を準備しておくことが重要です。
13.広告宣伝費
創業直後は、顧客に自社の商品やサービスを知ってもらう必要があります。
例えば、
- ホームページ
- SNS広告
- Web広告
- チラシ
- 看板
- 名刺
- パンフレット
などです。
日本政策金融公庫の創業支援情報でも、創業時の運転資金として広告宣伝費を計上する例が紹介されています。
広告費の目安
小規模事業の場合、
月5万~30万円程度
から広告を始めるケースもあります。
ただし、これは平均額ではなく予算設定の目安です。
広告媒体や業種によって大きく変わるため、「広告費=売上の○%」
と単純に決めるのではなく、広告によってどれだけ顧客を獲得できるかを考える必要があります。
14.ホームページ制作費
ホームページを作る場合、
- 自分で制作
- WordPressなどで制作
- フリーランスへ依頼
- 制作会社へ依頼
などによって費用が大きく異なります。
予算の目安
| 制作方法 | 初期費用の目安 |
|---|---|
| 自分で制作 | 数万円程度から |
| フリーランスへ依頼 | 10万~50万円程度 |
| 制作会社へ依頼 | 30万~100万円以上の場合も |
※全国平均ではなく、一般的な価格帯の目安です。
さらに、
- ドメイン
- サーバー
- 保守
- SSL
- 写真撮影
- SEO対策
などの費用が別途発生する場合があります。
15.会計ソフト・業務システムの費用
創業すると、
- 会計
- 請求書
- 給与
- 在庫
- 顧客管理
などの業務が発生します。
クラウド型サービスの場合、
月額数千円程度から利用できるサービスもあります。
例えば、
月額5,000円なら、
5,000円×12か月=年間6万円です。
一つだけなら大きな負担ではなくても、
- 会計ソフト
- 勤怠管理
- 給与計算
- 顧客管理
- 営業管理
と増えていくと、年間の固定費は大きくなります。
16.税理士など専門家への費用
税理士などに依頼する場合、
- 顧問料
- 記帳代行料
- 決算料
- 確定申告料
- 税務相談料
などが発生する場合があります。
目安
小規模事業者の場合、月額1万円~5万円程度が一つの価格帯の目安です。
ただし、記帳代行や決算申告を含むかどうかによって料金は大きく変わります。
そのため、月額顧問料だけではなく年間総額で比較することが重要です。
17.保険料
事業内容によっては、
- 火災保険
- 施設賠償責任保険
- PL保険
- 業務中の事故に関する保険
- 自動車保険
などが必要になります。
保険料は業種・売上規模・補償内容によって大きく異なるため、全国平均だけで予算を組むのは難しい費用です。
そのため、必要な補償内容を決めて複数社から見積もりを取る方法がおすすめです。
18.従業員を雇う場合の人件費
創業時に従業員を雇う場合は、給与だけでなく会社側の負担も考える必要があります。
例えば、
月給30万円の従業員を1人採用した場合、
年間給与は単純計算で、30万円×12か月=360万円です。
しかし実際には、
- 社会保険料
- 労働保険料
- 通勤費
- 採用費
- 教育費
- 福利厚生費
なども発生する可能性があります。
したがって、「給与=人件費のすべて」ではありません。
19.採用費
従業員を採用する場合、
- 求人広告
- 求人サイト
- 人材紹介
- 採用管理サービス
などの費用が発生することがあります。
特に人材紹介会社を利用する場合は、採用成功時にまとまった費用が発生することがあります。
創業直後に採用を行う場合は、給与+社会保険等+採用費をまとめて資金計画に入れましょう。
20.車両にかかる費用
営業車・配送車などを使用する事業では、
- 車両購入費
- リース料
- 自動車保険
- 税金
- 車検
- 駐車場
- ガソリン
- 修理
などが発生します。
例えば車両を300万円で購入した場合、300万円だけで終わりではありません。
毎月の駐車場代や燃料代、保険料なども必要です。
21.許認可・資格にかかる費用
事業によっては許認可が必要です。
例えば、
- 飲食店
- 建設業
- 古物商
- 宅地建物取引業
- 運送業
などです。
許認可については、申請手数料だけでなく、設備基準を満たすための工事費などが
必要になる場合もあります。
そのため、「許可申請にいくらかかるか」だけではなく、
「許可を取得するために必要な設備まで含めていくらかかるか」を考えることが重要です。
22.創業後の固定費
創業した後は毎月の固定費が発生します。
例えば、
| 費用 | 月額の目安 |
|---|---|
| 家賃 | 10万~30万円程度 |
| 通信費 | 1万~5万円程度 |
| 会計等システム | 3,000円~数万円程度 |
| 保険 | 数千円~数万円程度 |
| 税理士等 | 1万~5万円程度 |
| 広告費 | 5万~30万円程度 |
| 人件費 | 人数・給与によって大きく変動 |
※全国平均ではなく、小規模事業の資金計画を作る際の参考目安です。
例えば、
家賃20万円
人件費100万円
広告費10万円
その他20万円
なら、毎月150万円程度の支出が発生します。
売上が入らない月でも支払う必要がある費用があることを忘れてはいけません。
23.「創業費用」と「運転資金」を一緒に考える
創業時に500万円必要だったとしても、500万円だけ用意すれば安心とは限りません。
例えば、
開業時
設備・物件など:500万円
開業後
毎月の固定費:150万円だった場合、
売上が安定するまでの期間によっては、さらに数百万円必要になる可能性があります。
例えば3か月分なら、
150万円×3か月=450万円です。
つまり、
500万円+450万円=950万円程度の資金を確保する必要がある可能性があります。
これはあくまで架空の例ですが、創業資金+運転資金で考えることの重要性が分かります。
24.業種によって創業費用は大きく変わる
創業費用には大きな差があります。
自宅型・Web系事業
比較的少額から始められる可能性があります。
主な費用は、
- パソコン
- ソフトウェア
- 通信費
- ホームページ
- 広告費
などです。
ネイル・サロンなど
店舗を借りる場合、
- 物件取得費
- 内装工事
- 設備
- 材料
- 広告費
- 運転資金
などが必要になります。
日本政策金融公庫の創業支援情報では、ネイルサロンについて、内装費100万~300万円、機材50万~100万円、運転資金50万~100万円、広告費10万~30万円程度という目安が紹介されています。
小売業
小売業では、
- 店舗取得費
- 内装
- 商品仕入れ
- 陳列棚
- POSレジ
- 広告費
- 運転資金
などが必要になります。
日本政策金融公庫のアパレル小売業の創業支援情報では、実店舗開業に必要な資金として500万~1,500万円程度という目安が示されています。
25.創業時に「平均額」だけを信じてはいけない理由
ここまでさまざまな金額を紹介しましたが、
平均額だけを見て創業資金を決めるのは危険です。
例えば、
「平均975万円だから1,000万円借りよう」という考え方ではなく、
自分の事業に必要な設備
↓
開業までに必要な費用
↓
開業後3~6か月程度の運転資金
↓
予備資金
という順番で計算することをおすすめします。
26.創業前に作っておきたい「費用一覧表」
例えば、次のような表を作ってみましょう。
| 費用項目 | 自分の事業で必要な金額 | 全国平均・目安 |
|---|---|---|
| 法人設立 | ○○万円 | 形態等により異なる |
| 物件取得 | ○○万円 | 業種・地域により大きく異なる |
| 内装 | ○○万円 | 業種により大きく異なる |
| 設備 | ○○万円 | 業種により大きく異なる |
| パソコン | ○○万円 | 10万~30万円程度が一例 |
| 仕入れ | ○○万円 | 業種により大きく異なる |
| ホームページ | ○○万円 | 数万円~100万円以上など幅広い |
| 広告費 | ○○万円 | 月5万~30万円程度が一例 |
| 保険 | ○○万円 | 補償内容等により異なる |
| 人件費 | ○○万円/月 | 人数・給与等により異なる |
| システム | ○○万円/月 | 数千円~数万円程度が一例 |
| 運転資金 | ○○万円 | 事業規模により異なる |
| 予備資金 | ○○万円 | 任意で設定 |
こうすることで、
「何にいくら使うのか」が明確になります。
27.創業費用を抑える方法
創業時の費用を抑える方法はいくつかあります。
① 中古設備を利用する
新品にこだわらず、状態の良い中古設備を検討します。
② 居抜き物件を利用する
店舗の場合、前の事業者の設備を利用できれば内装費などを抑えられる可能性があります。
③ 自分でできることは自分で行う
例えば、
- ホームページ
- SNS運用
- チラシ制作
- 会計入力
などです。(ただし、本業に支障が出るほど時間を使う場合は、外注費との比較も必要です。)
28.創業資金が不足する場合はどうする?
自己資金だけでは不足する場合、
- 日本政策金融公庫の創業融資
- 銀行融資
- 信用保証協会を利用した融資
- 自治体の制度融資
- 補助金・助成金
などを検討する方法があります。
日本政策金融公庫では、現在、新たに事業を始める方などを対象とした「新規開業・スタートアップ支援資金」を取り扱っており、設備資金・運転資金が対象となっています。
また、公庫の創業融資では、創業計画書などを通じて事業計画を確認する仕組みがあります。
29.創業時に特に注意したい「資金ショート」
創業者が最も注意したいのが、利益が出る前に現金がなくなることです。
例えば、
1月:開業費用500万円
2月:売上50万円・支出150万円
3月:売上80万円・支出150万円
4月:売上100万円・支出150万円
という状況なら、売上が発生していても現金は減り続けます。
そのため、
「売上がいくらになるか」だけではなく、「毎月いくら現金が出ていくのか」
を把握することが重要です。
30.創業費用についてよくある質問
Q1.創業するなら平均975万円を用意すればいいですか?
いいえ。
975万円は日本政策金融公庫の2025年度「新規開業実態調査」における開業費用の平均値です。中央値は600万円です。
事業内容によって必要資金は大きく異なるため、自分の事業計画に基づいて必要資金を計算する必要があります。
Q2.少ない資金で創業することはできますか?
可能です。
例えば、
- 自宅
- パソコン
- インターネット
を活用した事業なら、店舗や大規模設備が必要な事業と比べて初期費用を抑えられる可能性があります。
Q3.創業資金は設備に全部使っても大丈夫ですか?
おすすめできません。
設備に資金を使い切ると、
- 家賃
- 人件費
- 仕入れ
- 広告費
- 税金
- 保険料
などの支払いができなくなる可能性があります。
設備資金と運転資金を分けて準備することが重要です。
Q4.創業後の運転資金は何か月分必要ですか?
一律の正解はありません。
売上が入金されるまでの期間、固定費、仕入れ条件などによって変わります。
ただし、「売上が予定を下回った場合でも事業を継続できるか」
という視点で資金計画を作ることが重要です。
31.まとめ
創業するときに必要な費用は、事業内容によって大きく異なります。
日本政策金融公庫の2025年度「新規開業実態調査」では、開業費用の平均値は975万円、
中央値は600万円でした。
しかし、この数字をそのまま自分の創業費用に当てはめるべきではありません。
重要なのは、「平均でいくらかかるか」ではなく、「自分の事業にはいくら必要なのか」
を計算することです。
創業前には、
初期費用
- 法人設立
- 物件
- 内装
- 設備
- パソコン
- 仕入れ
- ホームページ
- 広告
創業後の費用
- 家賃
- 人件費
- 仕入れ
- 通信費
- システム利用料
- 保険
- 税理士費用
- 広告費
さらに必要な資金
- 税金
- 社会保険料
- 予備資金
- 借入金の返済
まで考えておきましょう。
特に重要なのは、
「開業できる資金」と「事業を継続できる資金」は違うということです。
創業時に設備へ資金を使いすぎてしまうと、開業後の資金繰りが苦しくなる可能性があります。
そのため、
初期費用+数か月分の運転資金+予備資金
という考え方で創業資金を準備することをおすすめします。
最後に、創業費用の平均値や目安はあくまで参考情報です。
実際の費用は、
- 業種
- 地域
- 店舗の有無
- 従業員数
- 設備
- 仕入れ条件
- 事業規模
によって大きく変わります。
創業前には、自分の事業に必要な費用を一つずつ洗い出し、「初期費用」「毎月の固定費」「変動費」「税金等」「予備資金」まで含めた資金計画を作ることが、創業後の資金ショートを防ぐ第一歩です。
※本記事に記載した「平均額」は、日本政策金融公庫等の公表資料に基づくものです。一方、「目安」と記載した金額は、創業時の予算を検討するための参考値であり、全国一律の平均額ではありません。実際の費用は事業内容・地域・契約条件等によって異なります。税金、許認可、社会保険等についても個々の状況によって異なるため、具体的な金額については関係機関や専門家へ確認してください。

コメント